更新日:2024年7月4日
最近、スマートフォンを利用する人が増えています。
便利なスマートフォンですが、携帯電話と同じ感覚で使用していると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
スマートフォンは携帯電話とは異なり、パソコンに電話機能が付いたものと考えてください。このため、パソコンと同様のセキュリティ対策が必要です。
スマートフォンを標的としたウイルスも発見されており、被害にあわないためにも、スマートフォンが抱えている問題点をしっかりと把握し、適切な対策を行うことが大切です。
保護者の方へ
お子さんがスマートフォンを使用する場合は、本当に必要なのか、その必要性をよく考えてください。
また、利用する際には必ずフィルタリングを設定しましょう。スマートフォンの場合は携帯電話と異なり、Wi-Fi(無線LAN)経由のアクセスでもフィルタリングが動作するよう、保護者自身が適切な設定を行う必要があります。
フィルタリングの設定については、各携帯電話会社等へお問い合わせください。
相談事例
- スマートフォンでインターネットをしていたら、不当料金請求の画面になってしまい、高額な利用料金を請求された
- スマートフォンが、自分の個人情報や位置情報を勝手にどこかへ送信しているようで心配だ。
被害防止策
「おかしいな」と思ったら、スマートフォンの通信設定や、導入しているアプリケーション(アプリ)の設定をもう一度よく見直してみましょう。外部へのデータ送信を許可しているアプリがあるかもしれません。
特に、自由にアプリを配布・インストールすることができるAndroid端末を利用している方は、端末内の情報を勝手に外部へ送信するなどの不正なアプリに十分注意してください。
アプリをインストールする前に、レビューを見たり、インターネットで検索してみるなど、事前に情報収集することで、被害を未然に防ぐこともできます。
共通事項
- ウイルス対策ソフト(ウイルス対策アプリ)を導入し、常に最新のパターンファイルに更新しておく
- システムやアプリは常にアップデートし、最新の状態を保つ
- 端末自体に設けられた制限を取り外すなど、スマートフォンを改造しない
- 外部に漏れると困るようなデータは保存しない
- 暗証番号を設定し、もし紛失してしまったとしても、他人が勝手に操作できないようにする
Android端末の場合
- アプリをダウンロードする際には信用できるサイトから行い、作成者や提供元が不明のアプリはダウンロードしない
- アプリをインストールする際は、「アクセス許可」を必ず確認し、アプリの動作から考えると不必要なアクセス権限を求められていないか、よく確認する
アクセス許可に注意しよう(Android端末を利用している方)
アプリの「アクセス許可」とは、アプリがAndroidの、どの情報・機能にアクセスをするのか定義したものです。
個人情報等を端末から不正に盗み取り、外部に送信するような不正アプリは、アプリの種類や動作から考えると、不自然なアクセス許可をユーザに求めてくることがあります。アプリをインストールする際には、アクセス許可を必ず確認しましょう。
アクセス許可の例(一部)
お使いの機種やアクセス状況によって、表示(表現)が異なる場合があります。
アプリによっては、アクセス許可の一覧の一部しか表示されないこともあります。その場合は「すべて表示」ボタンを押して確認をしてください。
電話発信
アプリが電話番号や端末識別番号、SIM情報を読み取ることができます。
個人情報
アプリがアドレス帳などのデータを読み取ることができます。
位置情報
アプリがスマートフォンの位置情報を知ることができます。
ネットワーク通信
アプリがインターネットを利用し、情報を送受信することができます。
SMSメッセージの送信
SMSメッセージの送信をアプリに許可します。悪意のあるアプリが知らない間にメッセージを送信し、料金が発生することがあります。
アプリが「電話発信」、「個人情報」、「位置情報」と「ネットワーク通信」のアクセス許可を求めてきた場合、電話番号や電話帳、位置情報といった情報が、インターネットを通じて第三者に送信されてしまう可能性があります。
例えば、強力な光を放つ機能のみの「懐中電灯アプリ」があったとします。
このアプリのアクセス許可に「ネットワーク通信」と「個人情報」「電話発信」「位置情報」は必要ないはずです。
この場合、自分の電話番号やメールアドレス、電話帳のデータ、位置情報がインターネットを通じて第三者へ送信される可能性があります。
正当な目的に使用されるアクセス許可なのか分からない場合
アクセス許可が、正当な目的に利用されるのか分からない場合は、一旦インストールを中止してください。
- アプリのレビュー欄を読み、他のユーザの評判を見てみる
- 開発者や開発元が信頼できるか確認する
- インターネットでアプリについて検索をかけてみる
- 正規のアプリとよく似た、偽アプリが報告されていないか確認する
などアプリについての情報収集を行い、総合的に判断をするようにしてください。
無料アプリに要注意
「無料」アプリは、なぜ無料なのか、考えてみたことはありますか?
あなたの端末内に保存されている個人情報と引き換えに「無料」なのかもしれません。
また、正規のアプリケーション配布サイトに掲載されているアプリであっても、監視や審査を逃れて不正なアプリが紛れ込んでいる可能性はゼロではありません。
アプリをインストールする際には、「アクセス許可」を確認し、本当に必要な権限なのか判断してからインストールしましょう。
GPS機能にも注意
スマートフォンで写真を撮影すると、端末のGPS機能により、撮影した写真に緯度経度情報が含まれる場合があります。
このため、不用意に自宅で撮影した写真をインターネット上に公開すると、緯度経度情報から自宅が特定されてしまうこともあります。
スマートフォンのGPS機能の設定がどうなっているのか、よく確認してください。
東京くらしWEB くらしに関わる東京都の情報サイト( スマートフォン等で撮影した写真をブログにアップすると撮影場所が特定されることがあるので注意しましょう) (外部サイト)
参考ページ
情報セキュリティ上の様々な脅威への対策を分かりやすく解説した「IPA対策のしおりシリーズ」のページもご覧ください。
IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
スマートフォンのセキュリティ<危険回避>対策のしおり(外部サイト)
日本サイバー犯罪対策センター(JC3)
サイバー事案に関する通報・相談・情報提供窓口
サイバー事案に関する通報・相談・情報提供のオンライン受付窓口、サイバー犯罪に関する電話相談窓口についてご案内しています。
情報発信元
警視庁 サイバー犯罪対策課 対策係
電話:03-3581-4321(警視庁代表)