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インターネット・スマートフォン等のトラブルから子どもたちを守るために

更新日:2021年6月1日

令和元年度のアンケート調査の結果から

インターネットは日々の生活に欠かせないものとなっています。しかし、子どもたちがスマートフォンなどを通じて、インターネット空間へのアクセスを毎日のようにしていく中で、様々なトラブルが起きています。
最近の子どもたちは、インターネット空間の危険についてどのように感じ、どのように考えているのでしょうか。そして、どのようなことが、子どもたちを危険から守ることにつながるのでしょうか。
サイバーパトロールを通じて補導された少年と、その同世代の中高生に対して行ったアンケート調査の結果から見てみましょう。

調査の概要

中高生対象調査

期間

令和元年6月20日から7月19日までの間

対象

都内の公立・私立の中学生(2年、3年)及び高校生(1年、2年、3年)
合計4,200人(有効回答率99.8パーセント)

方法

学校内でアンケート用紙に自記式無記名で回答

中高生
  男子 女子 合計
中学2年生 601 638 1239
中学3年生 602 583 1185
高校1年生 268 334 602
高校2年生 267 342 609
高校3年生 263 302 565
合計 2,001 2,199 4,200

サイバーパトロールを通じて補導された少女対象調査

期間

令和元年7月5日から令和2年3月31日までの間

対象

警視庁にサイバーパトロールを通じて補導された少女
合計212人(有効回答率98.6パーセント)

方法

補導時にアンケート用紙に自記式無記名で回答

サイバーパトロールを通じて補導された子ども
  男子 女子 合計

中学2年生

0 10 10

中学3年生

0 23 23

高校1年生

0 54 54

高校2年生

0 66 66

高校3年生

0 51 51
その他 0 8 8
合計 0 212 212

サイバーパトロールを通じて補導された少女たちの特徴は

気軽なアルバイト感覚で、デート援や援助交際を求める書き込みをして、被害に遭ってしまう子が増えています。
そういった書き込みをした子たちは、どんな子たちなのでしょうか。

こんな被害があります

D子は(16歳、高2)は、友達に誘われて、いわゆる「パパ活」をしました。会ってご飯を食べるだけでお金がもらえるので、手軽なバイトだと思っていました。最初は一緒にカラオケしたり食事をするだけでお金をもらえましたが、相手に「お前のやっていることを周りにばらすぞ」と脅されて、ホテルに連れて行かれ、わいせつな行為をされてしまいました。

毎日の生活について、どう感じているか

毎日の生活について、どう感じているかのグラフ

  毎日がヒマだ 1人でいると落ち着かないことがよくある お金がなくても楽しく遊べる お金を持っているときは友達におごる
中高女子 26.5 18.0 74.4 10.0
サイバーパトロール 46.5 32.3 34.6 23.2

単位はパーセント

サイバーパトロールを通じて補導された少女たちは、中高生の女子と比べて、「毎日がヒマだ」と感じている人が多いようです。また「一人でいると落ち着かないことがよくある」とも感じています。
新しい刺激や一緒にいてくれる人を求めて、ネットの向こうの人達とやりとりしてしまうこともあるのかもしれません。
また、補導された少女は、中高生の女子よりも「お金がなくても楽しく遊べる」と思っている人が少なく、手っ取り早くお金を稼ぐ方法として、アルバイト感覚でパパ活や援助交際を求める書き込みをしてしまうようです。

周りの人との関係でストレスを感じた時、どうするか

周りの人との関係でストレスを感じた時、どうするかのグラフ

  原因を考える 友達や家族に助けてもらう つらい気持ちを友達や家族に聞いてもらう 何もしないでそのままにする モノにあたったり、大声を出す ネットやゲームなどで気分転換をする
中高女子 78.1 64.4 62.1 52.1 30.4 55.3
サイバーパトロール 59.2 37.0 39.8 56.9 37.9 55.5

単位はパーセント

中高生の女子もサイバーパトロールを通じて補導された少女も、一番多い対処方法は「原因を考える」です。
その次に多いのは、中高女子では「友達や家族に助けてもらう」でしたが、サイバーパトロールを通じて補導された少女では「何もしないでそのままにする」でした。補導された少女の方が、ストレス対処が上手ではないことがうかがえます。

悩みの相談をする人がいるか、その相手は

悩みの相談をする人がいるか、その相手はのグラフ

  いない 同級生などリアルの友達 保護者 先生 ネット上だけの友達 ネットで知り合って、会ったことのある友達
中高女子 18.0 63.2 47.8 6.3 2.4 1.8

サイバーパトロール

37.4 46.9 15.6 0.9 7.1 14.7

単位はパーセント

サイバーパトロールを通じて補導された少女たちのうち、約4割は「いない」と答えており、中高生女子より相談相手がいないと感じる人が多いことがわかります。
また、相談相手として「ネット上だけの友達」「ネットで知り合って、会ったことのある友達」をあげる少女が、中高生女子よりも多くなっています。
補導された少女は、適切なストレス対処ができないなど、問題を解決することが苦手な子が多いようです。
問題や悩みを周囲に相談できず、抱え込んでしまうと、不適応感も抱きやすくなります。
また、助けてくれる誰かを探して、ネットで見つけることもあるでしょう。しかし、その誰かが信頼できるとは限りません。そのことが新たなトラブルや危険を招いてしまうこともあります。

  • トラブルにならないように、またそういった事態にすぐ対処できるように、周りの大人が子どもの相談相手となっていることが大切です。
  • 子どもたちは「話をよく聞いてくれる」相手に相談できると感じています。普段から、大人の考えを伝えるだけではなく、お子さんの話に耳を傾けてみることから、始めてはいかがでしょうか。

インターネットとのかかわりは

インターネット・SNSの利用状況

インターネットやスマートフォンを夜何時まで使っているか

インターネットやスマートフォンを夜何時まで使っているかのグラフ

  21時まで 22時まで 23時まで 24時まで 24時すぎ 無回答
中学男子 17.2 30.5 27.1 10.9 11.9 2.4
中学女子 14.9 29.6 30.0 11.3 12.7 1.5
高校男子 3.6 15.1 27.7 32.2 20.4 1.0
高校女子 1.9 15.5 30.7 28.1 23.0 0.8
サイバーパトロール 0.9 8.5 18.0 19.9 51.7 1.0

単位はパーセント

年代が上がるにつれ、夜遅くまでインターネットやスマートフォンを利用するようになり、高校生では4人に1人が24時過ぎまで使っています。

また、サイバーパトロールを通じて補導された少女はさらに夜遅くまで利用しており、2人に1人が24時過ぎまで使っています。

毎日のように使うSNSはどんなものか

毎日のように使うSNSはどんなものかのグラフ

  YouTube LINE Instagram Twitter TikTok
中学男子 83.5 75.6 26.7 24.9 19.8
中学女子 74.5 86.0 49.9 33.2 36.2
高校男子 82.7 90.6 59.4 46.3 14.5
高校女子 69.4 95.0 79.9 56.6 20.2
サイバーパトロール 73.5 93.4 76.3 90.0 37.9

単位はパーセント

毎日のように使っているSNSで一番多いのは、中学男子以外は「LINE」でした。中学男子は「YouTube」でした。

サイバーパトロールを通じて補導された少女では、中高生よりも「Twitter」を利用している人が大幅に増えています。

インターネット上の危険・トラブル

インターネット空間で危険がありそうな行動について、危ないと感じているか

インターネット空間で危険がありそうな行動について、危ないと感じているかのグラフ

  ネットであやしいサイトにアクセスする ネットに相手の嫌がることを書き込む ネットでチケットの売り買いをする ネットで知り合った人に自分の悩みを相談する ネットに自分の写真をアップする
中高男子 73.3 70.6 54.3 56.6 62.7
中高女子 90.3 83.2 62.8 59.2 50.6
サイバーパトロール 73.5 63.5 44.1 25.6 36.5

単位はパーセント

大部分の項目で、中高生では男子よりも女子の方が「危ない」と感じている人が多いです。ただし、「ネットに自分の写真をアップする」だけは、男子より女子の方が「危ない」と思う人が少なく、写真をアップすることの危険性に無頓着な様子がうかがえます。

サイバーパトロールを通じて補導された少女は、全ての項目で中高生より「危ない」と思う人が少なく、特に「ネットで知り合った人に、自分の悩みを相談する」は「危ない」と感じるのは4人に1人で、大幅に少なくなっています。

ネットを利用している中で、経験したこと

ネットを利用している中で、経験したことのグラフ

  SNSなどで勝手に写真をアップされた SNSなどで悪口を書かれた
中学男子 25.6 9.8
中学女子 33.9 17.4
高校男子 56.6 18.1
高校女子 55.0 20.6
サイバーパトロール 35.0 55.4

単位はパーセント

SNS等でのトラブルをたずねたところ、約半数の高校生に「SNSなどで勝手に写真をアップされた」経験がありました。ネット上に写真が出ると、全てを回収することは非常に困難です。そういったことを、きちんと自覚し、情報の取り扱いには十分気をつけていくことが必要です。また、「気軽に他の人が写っている画像をネットにアップしない」等のネットリテラシーを身につけていくことが大切です。
また、「SNSなどで悪口を書かれた」経験については、中高生では5人に1人もいないのに対し、サイバーパトロールを通じて補導された少女では2人に1人にありました。SNSを通じてやり取りをする中で、トラブルを多く経験していることがうかがえます。

こんなトラブルが起きています

  • A子(14歳、中2)の友達のアカウントから、悪口のメッセージが送られてきました。友達に聞いたところ、「送っていない」と言われました。誰かが友達に成りすまして送ってきたのです。
  • B男(15歳、高1)は、ネットゲームで知り合った女の子と仲良くなり、「裸の画像を送ってよ」と言われたので、送ってしまいました。ところが、その女の子は誰かが成りすましていたもので、「画像をバラまかれたくなかったら、3万円払え」と脅されてしまいました。

子どもたちを様々なトラブルから守るために

日々進化するインターネットの世界で、子どもたちの方が新しいサービスを取り入れることに長けている面もあります。

  • 子どもにインターネットの利用を任せっきりにせず、大人も勉強していく
  • お子さんに「教えてもらう」という姿勢で、どんなインターネットのサービスを利用し、どう活用しているのか、家庭で話題にしてみる
  • 使い方をがわかったら、お子さんがトラブルに遭わないためのルール作りをお子さんと一緒に考えてみる

などから始めてはいかがでしょうか。

情報発信元

警視庁 少年育成課 少年相談係
電話:03-3581-4321(警視庁代表)

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