新型コロナウイルス感染症の影響によって1年延期された東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会は、直前に無観客での開催となり、警備態勢の変更を余儀なくされるなど、警備、交通対策は困難を極めました。こうした中、警視庁職員はそれぞれの持ち場で全力を尽くし、世界中が注目した祭典の安全な開催というミッションを完遂することができました。また、警視庁職員も選手として同大会に出場するなど、警視庁職員全員にとって大きな成果が得られた大会となりました。
大会期間中は、過去最大人員となる警視庁警察職員が従事し、競技会場や選手村周辺の警備や要人警護、都内主要施設の警備、ドローンやサイバー攻撃によるテロ対策、交通渋滞の整理などにあたりました。また、各部隊に新型コロナウイルス感染者が出るケースも想定し、部隊の入替えにも迅速に対応できる体制で臨みました。
©日本フェンシング協会:Augusto Bizz / FIE
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会には、警視庁職員5名が出場し、自国開催のプレッシャーの中、それぞれの選手が全力で競技に臨みました。
©JWA
警察官は子供の頃からの夢であり、首都・東京を守る警視庁に憧れていました。また、警視庁にはウエイトリフティング競技の強豪チームがあり、環境・設備が整っていることも魅力でした。監督やコーチ陣が熱心に指導してくださったおかげで、4位入賞したリオデジャネイロ2016大会に続き、自国開催の東京2020大会に出場できる喜びを得ることができました。警視庁はスポーツに対する理解度が高く、組織を挙げて応援してもらえます。「誰かの助けになりたい」方は、ぜひ入庁していただき、共に首都・東京の治安を守っていきましょう。
©日本近代五種協会
警察学校入校中に、水泳や1500m走などの体力テストの成績が良かったことから、体育を担当する教官に「近代五種をやってみたら」と勧められたのが競技を始めたきっかけです。東京2020大会は私の集大成にすると決めていましたので、今までの感謝の気持ちを胸に、最後は楽しみ、笑顔で終わろうという思いで臨みました。今後は、どのような職務においても今まで以上に感謝の気持ちを持ち続け、強く優しい警察官を目指して精進したいです。
©日本フェンシング協会(本人 左)
私は、高校生の時にフェンシングを始めました。そして、就職の際に出身地である東京の安全・安心を守りたいという気持ちから、伝統あるフェンシング部がある警視庁に入庁しました。警視庁はスポーツへの理解度が高く、優秀なコーチや選手が在籍しており、すばらしい環境の中で自分の能力を高めることができました。東京2020大会の出場に向けて多くの努力をしてきた自信があったので、大会では自分を信じ、持っている力を出し切る気持ちで試合に臨むことができました。この貴重な経験を生かして、3年後のパリ2024大会にも出場し、メダルを獲得することが目標です。
©日本フェンシング協会:Augusto Bizz / FIE(本人 左)
高校生の頃から警察官に憧れを抱いていましたが、警視庁にフェンシングの強豪チームがあることを知り、警察官の仕事と競技を両立できることに魅力を感じて入庁しました。東京2020大会は憧れの舞台でしたが、培ってきた技術をすべて出すために集中して試合に臨んだ結果、過度に緊張することもなく冷静に戦うことができました。また、画面を通じて応援してくださる方々に少しでも大会や競技の熱が届くよう最後まで戦い抜くことを決めていました。この経験を基に、これからは未来のオリンピアンの育成に携わっていきたいと考えています。
中学生の頃から警察官を夢見ていましたが、けがで頸椎を損傷し、警察官としての夢は断たれてしまいました。しかし、障害者を対象とする警察行政職員の採用があることを知り、リハビリに励んで念願の警視庁に入庁できました。アーチェリーを始めたのは障害を負ってからもスポーツをしたいという気持ちからでした。職場の上司や同僚の応援も大きな力となり、憧れていた東京2020大会に出場することができました。今大会では目標であるメダル獲得は果たせませんでしたが、次のパリ2024大会に向け、これからも努力していきます。