先輩の声
組織犯罪対策
銃器薬物対策
小金井警察署
銃器薬物対策係
巡査長
学生時代は陸上競技に打ち込み、多くの人に支えられてきました。その恩返しの気持ちから、スポーツを通して培ってきた体力、精神力を生かして子供からお年寄りまで幅広い年代の方々の助けになりたいと考え、警察官を志望しました。銃器薬物対策係では、覚醒剤や大麻など違法な薬物事件、拳銃などの銃器事件の捜査に従事しています。近年増加している若年層による薬物事犯の根絶に向けて、サイバーパトロール等を実施し、一人でも多くの薬物使用者等を検挙するとともに、取調べ等により薬物の供給源である密売組織や密売ルートの全容解明に努めています。
薬物のまん延を防ぐための捜査に携われることがやりがいです。初めて自分の力で薬物事件の概要を把握して令状請求を行い、被疑者を検挙できた時は警察官としての自信を得られ、その達成感は今でもはっきりと覚えています。「薬物事件には被害者がいない」と言われることがありますが、薬物は依存性が強く、たった一度の使用でも人生を一変させてしまいます。違法所持者の検挙だけにとどまらず、各種捜査により薬物の密売人を特定して検挙することで、密売組織そのものの撲滅につながる突き上げ捜査ができるのも、この仕事の醍醐味です。
薬物事件で現場に踏み込んだ際、被疑者の逮捕のためには証拠品の保全が大切です。中には下着の中に薬物を隠す者もいるため、女性の被疑者には女性警察官である私が対応します。このように自分ができることを生かしつつ、上司や先輩との連携を常に大切にしながら捜査にあたっていきたいと考えています。薬物犯罪に手を染めてしまう人は多様で、未成年者から高齢者まで幅広い年代の被疑者と相対します。ベテラン刑事のように被疑者一人ひとりに合わせて取調べ手法を変えていけるよう、更に経験を積みたいです。
薬物事犯の捜査にあたる捜査員は専門的な知識と経験を多く求められます。薬物使用で検挙した暴力団の構成員など、聴取に対して素直に応じないこともありますし、証拠品となる薬物の取扱いには細心の注意が必要です。事件を判断する力を養い、状況に応じて柔軟に対応できる薬物捜査のプロフェッショナルになり、薬物密売組織の撲滅に寄与したいです。