
先輩の声
情勢の変化を捉え
犯罪被害を未然に防ぐ。
日野警察署
防犯係(犯罪抑止担当)
巡査部長
千葉県出身
子供の頃から警視庁警察官であった父の背中を見て育ち、父のような警察官になりたいと志望しました。入庁が決まった時に父から「厳しい世界だけど頑張れ」という言葉を掛けてもらい、今でも心に刻んでいます。防犯係は、管内における特殊詐欺をはじめとする犯罪発生状況の分析と抑止対策により、犯罪被害を未然に防ぐため、日々防犯活動に取り組んでいます。
犯罪は、年々手口が悪質化、巧妙化しています。社会問題となっている特殊詐欺において、例えば、これまでの「オレオレ詐欺」は名前を言わずに家族になりすます手口が横行していましたが、最近では家族の個人情報をあらかじめ入手した上で巧妙にだます手口や「還付金詐欺」ではコロナ禍を利用してATMに誘い出す手口による被害が発生しています。このような手口を分析した上で情勢の変化を敏感に捉え、新たな手口などタイムリーな情報発信の強化やATMで携帯電話の通話をしない「ストップ!ATMでの携帯電話」対策、自動通話録音機の設置など物理的な対策を推進することで、犯罪被害のない街作りを目指しています。警視庁は、全国警察の見本となるべく犯罪抑止に立ち向かっています。そのような重要な使命と役割を任されていることに誇りを感じています。
特殊詐欺は、金融機関など関係機関の協力を得なければ根絶することができません。例えば、携帯電話を手にATMを操作している高齢者を見掛けたり、不自然な現金の引き出しがあったりしたときは警察に通報するなど、関係機関との密な連携が必要不可欠です。また、被害者の中には、「私は絶対に被害に遭っていない」と思い込むことも少なくありません。特殊詐欺の危険性について理解してもらうことや、再び被害に遭わないためにも相手の心情に寄り添いながら真摯な対応をするよう心掛けています。
防犯係員になってまだ日が浅いことから、多くの経験を積み、的確な防犯対策を打ち出し、1件でも被害を抑止していきたいです。また、事件捜査にも携わり、捜査員としての技能を向上させることが目標です。これからも、首都・東京の安全・安心を守ることに全力を尽くしていきます。