
先輩の声
外国人犯罪捜査
外国人が関与する
様々な事件を捜査し
被疑者を検挙する。
目黒警察署
組織犯罪対策係
巡査長
熊本県出身
幼い頃から人のために一所懸命に働く警察官の姿に憧れていました。大学では中国語を専攻していましたので、その頃から外国人が関わる事件を取り扱う警察官になりたいと考え、全国警察でも組織の規模が最も大きい警視庁を志望しました。現在は、組織犯罪対策係の捜査員として、外国人が関与する様々な事件の捜査や外国人犯罪組織に関する情報収集などを担当しています。また、新型コロナウイルス感染症の影響で自国に帰れず不法残留したり、身分を偽って働いたりしている外国人が増えていることから、日本人雇用主を対象とした在留外国人に関する啓発活動も行っています。
「外国人」と言っても様々な国籍の人がいて、それぞれ全く異なる文化や価値観を持っています。例えば、日本人としては理解に苦しむ行動も、その国では当たり前の習慣ということもよくあります。そのような背景や考え方を理解した上で外国人と接することは難しいですが、逆にやりがいも感じています。また、全国で在留外国人が最も多いのは首都・東京であり、必然的に事案も増えていきます。首都の治安維持を担える仕事は、私にとって誇りになっています。
文化や価値観が異なる外国人の取調べをする場合、何が本当のことなのか真実を引き出すことが難しいときもあります。ある外国人被疑者は、取調べの際に事件についてはぐらかしてばかりいましたが、上司が被疑者の母国の話をしたところ、「私の国のことをよく知っているね。」と言い、心を開いて真実を話すようになりました。彼らも母国から遠く離れた日本にやってきて寂しい気持ちがあったのかもしれません。このようなコミュニケーションの取り方をもっと学ぶとともに、相手の立場や心情をできる限り理解し、一方で冷静に見極めながら丁寧に対応したいと考えています。
組織犯罪対策係の捜査員として能力を上げていくのが目標です。取調べでのコミュニケーションの取り方から捜査手法など、上司や先輩と比べるとまだまだ経験が浅いと感じています。そのため、もっと経験を積み重ねて勉強し、国際犯罪対策課の捜査員となることを目標としています。