
先輩の声
首都のまちづくりに携わり、
新たな交通問題の
発生を抑止する。
交通規制課
先行交通対策係
主事
大学ではまちづくりや都市計画について学びました。その知識を生かせる仕事が警視庁にあることを知り、志望しました。交通規制課では、交通事故のないまちづくりに向け、交通規制の検討や道路標識の設置管理、通学路や生活道路などを中心とした交通事故防止対策などに取り組んでいます。担当している先行交通対策係では、大規模再開発や大型商業施設などの整備から生じる新たな交通問題の発生を抑止し、安全・安心な交通環境が確保できるよう、関係行政機関や民間事業者と必要な交通対策の協議を行い、まちづくりを進めています。
都内では多くの道路整備や大規模開発が計画されています。まだ公表されていない構想段階から、首都・東京のまちづくりに自分も一員として関わることができるのは、この仕事の魅力だと思います。「将来どのような街になっていくのか」と様々な視点から想像し、交通に関する問題が発生しないよう必要な対策を開発に関わる関係行政機関や民間事業者と議論しながら決めていくことは、難しいと感じる局面もあります。しかし、完成した現場を見たとき、考え抜いた分だけ大きなやりがいを実感できます。
開発事業者との協議では、一方的に警察側の意見を伝えるのではなく、相手の事情も考慮した上で事故の事例などを踏まえながら説明し、理解を得るように心掛けています。また、開発事業は地域住民にとっては交通環境が悪化するかもしれないというイメージが先行しやすく、警視庁本部や各警察署に様々な要望などが寄せられます。こうした不安を感じている方々にも安心してもらえる事業計画になるよう、机上での検討だけでなく現場へ足を運び、自分の目で現場の交通状況を見て課題を把握した上で開発事業者と協議します。
入庁後、交通規制課、交通管制課とそれぞれの業務を経験して多くの知識を得ることができましたが、交通技術の仕事で知っておかなければならないことはまだたくさんあります。交通に関する様々な知見を得るため、大学の研究論文や専門書などで技術力を磨きながら、併せて技術士などの国家資格取得を目指すなど、今後も幅広く知識を得られるよう努力していきたいです。