Q 現在の仕事内容を教えてください。
自動車警ら隊は、パトカーによる警ら活動を行い、不審者への職務質問により各種犯罪を検挙することで首都・東京の治安維持に努めています。その中で、私は「職務質問技能指導員」として若手警察官の職務質問技能向上に向けた指導をしています。また、「子育てアドバイザー」として一児の母である自らの経験を生かしながら、仕事と子育てを両立する職員のサポートも行っています。一人一人の話をよく聞いて相談に乗り、不安や問題の解消を図ることで、子供を持つ全ての警察職員が安心して働くことのできる環境作りを目指しています。

Q 仕事のやりがいを教えてください。
大衆の中に隠れている犯罪者を見付け出し検挙することで、重大犯罪を未然に防ぎ、都民の安全・安心な暮らしを守ることが、職務質問を行う私たち自動車警ら隊員の使命です。女性ならではの視点を大切にしながら、対象者の不審点を追及して検挙したときには大きなやりがいを感じます。そして、仲間の応援要請にいち早く駆け付け、検挙をサポートした際には自分のことのようにうれしく達成感が得られます。
Q これまでに一番印象に残っている
エピソードは?
パトロール中に職務質問をした男性の所持品から他人名義のクレジットカードを見付けたため、その理由を追及すると、道で拾ったにも関わらず交番に届けず、コンビニでカードを使用していた事実が判明したことから検挙しました。そのことを伝えるために被害者宅に連絡をすると、被害者の方は既に他界した男性でその奥様と話すことができました。「夫が他界した後にカードを使われて、請求書が届いたのでとても不安でした。これからは安心して生活ができます。」と奥様から感謝の言葉をいただき、より一層人のために仕事をしようと気合いが入りました。

Q 女性警察官は
どのような活躍をしていますか?
男性が気付きにくいことも、女性からすると違和感や不審感を覚えることが意外に多くあります。また、「所持品を検査するのが女性警察官なら、犯罪を見抜けないだろう」と相手が油断するケースもあります。男性警察官と女性警察官が互いに足りないところを補い合うからこそ、様々な犯罪者を検挙することができると実感しています。そして、女性警察官が母親としても安心して活躍するためには、仕事と子育てを両立できる環境の整備が欠かせません。警視庁には、子育て支援制度が豊富にあり、理想とする警察人生に挑戦し続けることができます。
Q これからの目標を教えてください。
今後の目標は、一人でも多くの特殊詐欺被疑者を職務質問により検挙することです。オレオレ詐欺や還付金詐欺、キャッシュカードのすり替えなど毎日各地で数多くの被害が発生しています。高齢者などの弱い立場にある方を狙う犯罪は、極めて悪質であり、決して見過ごすわけにはいきません。辛い思いをしている被害者の無念を晴らすため、これからも職務質問の技術向上に努め、詐欺の撲滅に尽力したいです。
