VOICE先輩の声
鼻の捜査官である
警察犬とペアを組み
捜索活動等に従事する。
鑑識課
警察犬係
巡査長
埼玉県出身
小学生の頃から剣道を習っていました。同じ道場に通う警察官に憧れを抱いていたことや刑事ドラマで犯人を捕まえる警察官の姿に影響されたこともあり、私も犯罪を減らし、人々の安全・安心を守る警察官になりたいと考え、多種多様な職種のある警視庁を志望しました。警視庁には、警察が飼育、管理、訓練を行う直轄警察犬が多数おり、全国でも数少ない特殊捜索犬もいます。私は、警察犬係として「鼻の捜査官」である警察犬とペアを組み、各種現場において被疑者の遺留品から臭いをたどって犯人の逃走方向を追跡するほか、子供や高齢者など行方不明者の捜索活動等に当たっています。
ペアを組むヨリーク号は4歳のシェパード犬です。言葉が通じない犬との訓練や現場活動を行う中で、意思が通じ合って努力の成果を発揮し、現場で活躍できた時の喜びは一段と大きく、とてもやりがいを感じます。夜中に「少年が家出をした」と両親から通報を受けた事案では、ヨリーク号と共に現場に臨場し、少年の服や靴の臭いを基に捜索活動を始めたところ無事に少年を発見することができました。また、他県発生の女児行方不明事案に臨場した際、係員と警察犬総動員で捜索活動を実施したところ特定の成果を上げることができ、警視庁の一員として誇らしく思いました。
犬は言葉を話せませんので、常に犬の表情や動きなどを把握し、性格等に応じた訓練を行わなければならないことが難しいところです。さらに、犬は体調が急変することもありますので、日々、食事や排泄物などを確認しながら健康管理に気を遣っています。また、私自身、常にレベルアップする気持ちを忘れないよう心掛けています。毎日訓練していると、どうしても単調なものになりがちですが、変化する犯罪に適応できるよう向上心を持って訓練に臨むようにしています。
警察犬の訓練にゴールはありません。私の担当犬であるヨリーク号は、主に現場における足跡追及の活動を行っていますが、警察犬の仕事には臭気選別や血液捜索等の活動もあるため、様々な訓練に挑戦し、現場で成果を上げるのが目標です。
自宅でも3頭の犬を飼っています。最近飼い始めたゴールデンレトリバーは、まだ生後4か月の子犬でとてもかわいいです。休日は犬を連れて散歩に出掛けたり、犬の写真を撮ったりしています。また、4歳からピアノを習っており、趣味のピアノ演奏で気分転換をしています。