VOICE先輩の声
韓国語の通訳によって
事件の真相解明に貢献する。
教養課 通訳センター
通訳第三係
主事
栃木県出身
高校生の頃にK-POPに熱中していたことから独学で韓国語を勉強し、高校卒業後は韓国の大学に進学しました。そして、公務員として働く母の影響もあり、特技である韓国語を生かして社会に貢献したいという思いで警視庁の通訳専門職を志しました。通訳センターは警察業務における言語の通訳や翻訳を担っており、英語や中国語をはじめ、スペイン語やタイ語など様々な言語を操る職員が集っています。私は韓国語を担当し、110番通報や交番を訪れた方の電話通訳、韓国人が関わる事件の通訳、証拠品の翻訳、警察官への韓国語指導のほか、東京や韓国で開催される国際会議などの通訳に従事することもあります。
地理案内や遺失届の受理などを通訳することで、間接的に困っている外国人の手助けができるほか、逮捕現場や取調べなどの捜査に通訳として携わることで事件の真相解明に貢献できるこの仕事に大きなやりがいを感じています。事件捜査を支援する際には、日本とは大きく異なる法律や文化・習慣を理解した上で、外国人と警察官相互の緩衝材として言葉の真意を正確に伝えなければならないので苦労することもありますが、「母国語で会話ができて安心しました、ありがとう。」と感謝の言葉を頂けることが日々のモチベーションとなっています。また、東京や韓国で開催される国際会議や表敬訪問などの通訳に従事することもあり、世間の注目を集める場に立てることを誇りに感じています。
事件捜査における通訳は、自ら通訳した言葉がそのまま被疑者や被害者の言葉となるため、彼らの人生に大きな影響を及ぼす可能性のある責任重大な仕事です。そのため、事件発生時の正確な状況や一つ一つの動作、犯罪の手口や犯行当時の感情など一字として誤訳がないよう慎重かつ丁寧に通訳することを徹底しています。また、医療や企業など様々な分野の事件の捜査に関わるため、事件内容に応じて幅広い専門知識が求められます。分からないことは決してそのままにせず、事件を担当する捜査員の方や通訳センターの先輩方に協力していただき、理解できるまでとことん調べることを心掛けています。
今後はより的確で自然な通訳ができるよう、韓国語の方言や流行語の学習はもちろん日本語の語彙力向上にも力を入れていきたいです。そして、様々な分野の事件捜査に通訳として携わることで幅広く専門的な知識の習得に努め、警察通訳のプロフェッショナルとして活躍し続けていくことが目標です。
休日は通訳センターの同期とおいしいご飯を食べに行ったり、ジムに行って汗を流したり、韓国の漫画をウェブで読んだり、好きなことを存分に楽しみリフレッシュしています。また、長期休暇の際には栃木県の実家に帰省することが多く、近所の親戚の家で飼われている犬と遊んで癒されています。