特別捜査官 財務捜査官

「カネ」の面から犯罪を究明し、
犯罪組織の撲滅を目指す。
PROFILE
刑事部
警部補 岐阜県出身
- 2020年
- 入庁(警部補として特別採用)
組織犯罪対策部 暴力団対策課
- 財務捜査官の役割とは?
- 財務捜査官とは、会計・税務などの専門知識を生かして犯罪捜査を行う捜査官のこと。詐欺や横領、背任、組織犯罪処罰法違反(マネーロンダリングなど)といった、経済犯罪や金銭に関する犯罪事件に携わります。会計帳簿や決算書類、確定申告書を精査して、犯罪の証拠となる会計処理や不正な数値を見つけ出したり、銀行口座や証券口座などを精査して資金の使途先や犯罪組織の財務実態を究明したりと、事件解決のための大きな役割を担っています。私は暴力団対策課に所属しており、資金源の遮断と犯罪収益の剥奪によって犯罪組織を撲滅させるべく、日々の職務に励んでいます。
- 財務捜査官を目指したきっかけ
- 大学在学中に公認会計士試験に合格し、卒業後は上場企業の財務・経理部門で決算業務に携わっていました。「異なる業界で、会計に関連する仕事をしてみたい」という気持ちが高まり、転職のための情報収集をしていたところ、見つけたのが警視庁の特別捜査官の採用ページでした。企業の経済犯罪や会計上の不正は、大きなニュースとして世間で取り上げられることが多く、財務・経理に関わる者として、以前から深い関心を抱いていました。「自分の会計の知識を生かして、経済犯罪を一件でも減らすことができたら」と、財務捜査官の職務に大きな魅力を感じ、志望しました。

- 採用選考に向けた対策
- 筆記試験では、専門知識を問う専門考査と職務経験についての小論文があったため、重点的に対策を行いました。簿記の復習と、特別捜査官採用選考の選考問題例を繰り返し確認しました。また、面接試験については「なぜ、民間企業ではなく警察官を志望したのか」「警察の中でも、なぜ警視庁を選んだのか」など、志望動機をしっかりと深掘りした上で臨みました。
- 財務捜査官のやりがい
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最大のやりがいは、やはり前職の知識や経験を生かして事件解決に貢献できることです。決算業務の一連の手順や各証票に関する実務的な知識を有していることは、捜査に大いに役立っていますし、実体験に即して会計帳簿や決算書を精査することで、犯罪の証拠となる会計処理や不正な数値を見つけ出すことも多いです。以前、組織的犯罪処罰法における犯罪収益の没収・追徴を適用するために、証拠品から被疑者が得た犯罪収益を集計する業務に携わり、多くの時間と労力を要したものの、犯罪収益を没収・追徴することができました。犯罪収益は新たな犯罪活動や犯罪組織の発展に利用される可能性が高いため、没収・追徴できた際は「都民や国民を守ることに貢献できた」という達成感で胸が一杯になりました。

- これからの目標
- 私は捜査官としての職歴が浅いため、「まだまだ信頼に応えられていない」と感じる場面も多々あります。今後も財務捜査の知識と経験を一つひとつ積み重ねていくことで、複雑な事件においても常に最善を尽くすことのできる捜査員に成長していきたいと思っています。「財務捜査のことなら、この人に聞けば安心だ」と、周囲から全幅の信頼を寄せられる存在になるため、精一杯の努力を重ねていきます。
- 転職経験者だから分かる「警視庁」
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警察官、特に捜査員というと忙しいイメージが強かったため、有給休暇は取りづらいと予想していました。しかし、暴力団対策課では家族行事や記念日、家族の看病の必要などがある際には積極的に有給休暇を取得できたり、夏季休暇も長期間の取得が可能だったりと、意外なほどに良いワークライフバランスが保たれています。また、警視庁は警察官だけでも4万人を大きく超える巨大組織であり、さまざまな分野の専門家が多数在籍しています。仲間意識も強く、頼れる上司や先輩方、同僚に囲まれて職務ができることは、大きな安心感となり、質の高い仕事につながっていると思います。

