VOICE
先輩の声PROFILE
一人ひとりの、わたしらしさ。
災害対策課 特殊救助隊 実施班
(現:三鷹警察署 地域第三係)
巡査部長
新潟県出身
幼い頃から体を動かすことが好きで、学生時代の6年間は器械体操に注力していました。新たな技を習得する時など、今の自分に何が足りないのかを分析し、それに対する練習を考え実践する日々を通して、自身を高めていくための思考プロセスが確立されていきました。この学びは、救助訓練を重ねて技術向上に励む今の業務にも大いに生かされています。
2012年 | 入庁 |
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2013年 | 本所警察署 地域第一係 |
2015年 |
救急法上級位講習 (救急法救急員の資格取得) 第七機動隊 第三中隊 (山岳救助レンジャー部隊) |
2016年 |
レンジャー技術訓練生として陸上自衛隊へ派遣 民間企業委託研修(建築機械運転技能講習等)計4回 |
2017年 |
特殊技能係 災害対策課へ配置換 特殊救助隊実施班 |
2018年 | 関東管区広域緊急援助隊合同訓練参加 |
2019年 |
潜水士の資格取得 国際緊急援助隊救助チーム技術訓練参加のため 国際協力機構(JICA)へ派遣など研修計5回 |
2020年 | 民間企業委託研修(移動式クレーン運転実技講習等)計4回 |
2021年 |
潜水技術訓練参加のため海洋研究開発機構へ派遣など研修計7回 二級小型船舶操縦士の資格取得 |
2022年 | 水難救助隊潜水技術研修生として海上自衛隊へ派遣など研修計5回 |
2024年 | 巡査部長へ昇任 三鷹警察署 地域第三係 |
2004年、最大震度7を記録した新潟県中越地震が発生しました。当時小学生だった私は、地元である新潟県でその地震を経験しました。強い余震が複数回発生する中、一人でも多くの命を救うために活動するレスキュー隊の姿を目の当たりにしたことで、将来は人の役に立つ仕事がしたいという強い思いを抱き、警察官を志しました。特殊救助隊は、東日本大震災の教訓を踏まえて2012年に発足した救助の専門部隊です。地震や台風、洪水などの自然災害、交通事故や山岳遭難といった人的災害が発生した現場において国内外を問わず出動し、救助活動を行っています。
救助専門部隊として、かけがえのない命を救うために尽力できることは何よりのやりがいです。2021年、静岡県熱海市で発生した大規模な土砂災害に派遣された際、濁流が住宅地を飲み込む中、行方不明者の捜索に当たりました。残念ながら発見・救助には至りませんでしたが、崩れかけた住宅を捜索する中で、家主の方のアルバムや仏壇を回収することができました。後に返還をした際、「思い出の品が見付かり救われました。ありがとうございます。」と家主の方から涙ながらに感謝の意を伝えられたことは今でも忘れられません。
どのような災害にも対応できるよう、日頃から様々な訓練を行っています。いつでも100%の力を発揮できるよう常に緊迫感を持ち、人命救助の現場を想定しながら訓練に臨むことを心掛けています。また、現場では息の合ったチームワークが欠かせません。大規模災害では、自衛隊や消防、他道府県警察と連携して救助に当たるため、初めて顔を合わせる人も多くいます。いち早く信頼関係を築くために、常に笑顔で積極的にコミュニケーションを取り、声を掛けやすい環境作りに努めています。
各警察署や機動隊に対する救助訓練の指導を通して、これまでに得た知識や技術をより多くの警察官に伝え、警視庁全体の救助スキル向上に貢献していきたいです。そして将来的には、特殊救助隊の隊長として隊を牽引し、国内外で一人でも多くの命を救うことが目標です。
6:00 | 起床、朝食 |
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8:30 | 出勤、訓練の準備、指示連絡 |
9:00 | 水難救助訓練 |
12:00 | 休憩、昼食 |
13:00 | 降下訓練 |
16:30 | 訓練の片付け、指示連絡など |
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17:15 | 退庁 |
19:30 | 夕食 |
22:00 | 昇任試験勉強 |
23:00 | 就寝 |
スノーボードはただ滑るだけでなく「グランドトリック」と呼ばれる平地で板を回転させるスピンなどの技を練習しています。もう一つの趣味が結婚してから始めた料理作りです。妻においしいと喜んでもらえた時にはうれしく感じます。今では、家にある食材だけで料理を作れるようになり、買い物に出掛ける手間も省けるようになりました。